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無機抗菌剤ゼオミック 無機抗菌剤ゼオミック


無機抗菌剤ゼオミックの「安全性」

実績に裏付けされた無機抗菌剤ゼオミックの安全性

最高レベルの安全性データ

国内外の各種公的専門試験機関にて、ゼオミックの代表的なグレードの各種安全性を確認しております。

1.毒性試験

(1) 急性毒性試験(SIAA必須試験項目)

この試験は試験動物に対して被験物質を1回投与した時の毒性について、質的および量的(致死量)の両面から判定するのが目的である。一般に LD 50 で1500mg/kg以上であれば低毒性物質であると解釈されている。
ラットを試験動物として経口投与5000mg/kgあるいは経皮投与2000mg/kgでの評価を厚生省薬発第313号に準じて実施した。経口投与では試験動物の体重減少はなく、1匹の死亡例もなかった。 LD 50 は5000mg/kg以上と判定された。なお塩化ナトリウムの LD 50 は3000mg/kg。また経皮投与では LD 50 は2000mg/kg以上であった。

(2) 皮膚一次刺激性実験(SIAA必須試験項目)

この試験は試験動物の傷害皮膚に対して被験物質を1回投与した時の毒性について、質的および量的(致死量)の両面から判定するのが目的である。
ウサギを試験動物として、背部の剪毛部位である健常皮膚を注射針で真皮に傷つけない程度に井桁状に傷つけた後に24時間0.5g貼付する評価を厚生省薬発第313号に準じて実施した。適用後72時間までの適用皮膚を継続観察した結果、刺激による湿疹や紅斑等の皮膚反応は全く認められなかった。皮膚刺激係数PII値は0(陰性)と判定された。

(3) 変異原性試験(SIAA必須試験項目)

この試験は突然変異を引き起こす性質である「変異原性」を、細菌のヒスチジン合成に関与する遺伝子で復帰突然変異があるかどうかを指標にして判定するのが目的である。
一般に「 エイムステスト法 」と呼ばれている。試験菌株としてヒスチジン依存性栄養要求型変異株のサルモネラ菌(TA1535, TA1537, TA98, TA100)及び、トリプトファン依存性栄養要求型変異株の 大腸菌 (WP2 uvr A)を用いて、ラットの肝臓の体内代謝物であるS9mixを添加して変異原性を評価した。非復帰性細胞と復帰性細胞ともにそのコロニー数の減少が見られた結果から、全濃度域でゼオミックの復帰突然変異性を有しない(陰性)と判定された。

(4) 哺乳類細胞における突然変異性試験

この試験は変異原性を哺乳類細胞で確認するのが目的である。
試験細胞としてマウスリンパ腫瘍L5178Y細胞を用いて、チミジンキナーゼ遺伝子(TK+/-)からチミジンキナーゼ欠如遺伝子(TK-/-)に変化するかどうかを遺伝子的変化の観察と量的検証により評価した。結果はゼオミックが細胞毒性を示さない領域においては、突然変異誘発性を有しない(陰性)と判定された。

(5) 皮膚感作性試験(SIAA必須試験項目)

この試験は皮膚に塗布された被験物質が皮膚から吸収され、体内に免疫抗体を獲得するとTリンパ球がこれを認識し、再度同じ抗原にT細胞が接触すると過剰反応を起こす遅延型過敏反応(W型アレルギー)を検出するのが目的である。
一般に「Maximization法」と呼ばれている。モルモットを試験動物として背部の剪毛部位を3部位に分け被検物質を皮内投与する。1週間後に再度被検物質を皮内投与した評価を厚生省薬発313号,870号に準じて実施した。ゼオミック適用部位での紅斑や浮腫はなく、ゼオミックは皮膚感作性を有しない(陰性)と判定された。

(6) 人皮膚貼付試験

この試験は被検物質のヒト皮膚におよぼす生体反応を検出するのが目的である。
一般に「河合法」と呼ばれている。成人20人の上腕部内側にゼオミック粉体を24時間貼付する。その後肉眼判定及びスンプ法による顕微鏡判定により皮膚反応を確認する。結果は物理的な皮膚陥没皮溝は生じたが、皮溝消失・紅斑・浮腫・丘疹は生じなかった。

(7) 吸収及び分布排泄試験

この試験は被験物質の毒性発現用量で、吸収・分布・代謝・排泄などの体内動態を解析し、投与した化学物質に生体がどの程度暴露されているのかを確認するのが目的である。
ラットを試験動物にして、背部に2度の火傷を生じさせた部位へ放射化ラベリングした銀を成分とするゼオミック10%配合クリームを調製し貼付する。6時間、1日、3日、1週間後に各臓器の放射性銀の存在を測定する。結果は正常な皮膚からの銀の吸収はない事を確認した。また損傷皮膚から血液を介して体内へ吸収された銀の吸収率は投与量の4〜8%であった。しかし、24時間後では体内に吸収した銀の56.6%は糞として体外へ排出された。1週間後、投与した銀は99%以上が排出された。この結果から体内に吸収された銀は体内の臓器には存在しにくい事が確認された。

(8) 細胞毒性試験

この試験は培養細胞に被験物質を作用させた際に、細胞の正常な機能の低下や形態的変化や増殖の抑制あるいは細胞死などを引き起こす作用があるかどうかを確認するのが目的である。
チャイニーズハムスターを試験動物として、肺V79細胞を使用してコロニー形成法による評価を厚生省薬機第99号に準じて実施した。結果はコロニー形成50%阻害濃度( LC 50 )が25μg/mlで、細胞毒性は非常に弱いことが確認された。

(9) うさぎ眼刺激試験

この試験は被験物質が眼に接触した時の毒性の様相を質的および量的(致死量)な両面から解析するもので、免疫機構の関与しない可逆的な炎症性変化をおこす一次刺激を対象としている。なお、固体試料を直接投与すると明らかに眼に対する物理的刺激が発生すると思われる時は、その抽出物を投与して化学的な刺激を評価することもできる。
うさぎを試験動物として、5%ゼオミック水懸濁液を FDA (§163,August,1978)法に準拠して実施した。結果は無刺激物であると判定された。

(10) ラット急性吸入毒性試験

この試験は呼吸運動によって肺に取り込まれた被験物質により発現する有害作用で、呼吸器系への直接的障害、および肺から吸収されて生じる全身的な障害を解析するのが目的である。
ラットを試験動物として、雌雄5匹にゼオミックの粉体濃度を2.86mg/Lに調整したチャンバー内において、4時間にわたり強制吸入させる。その後、4日間飼育を行う評価を EPA OPPT870.1300法に準じて実施した。結果は、試験実施の上限値2.86mg/Lにおいても1匹の死亡例も確認されなかった。その後の解剖においても各器官の異常は確認されなかった。この結果急性吸入毒性 LC 50 は2.86mg/L以上と判定された。

(11) ラット亜慢性毒性試験

この試験は被験物質を動物に比較的短期間(3ヶ月)反復投与した際に発現する動物の毒性反応を調べるのが目的である。この試験では物質の毒性の全貌を明らかにするために、明らかな毒性が現われる量(中毒量)と影響の見られない量(無毒量)を把握する。
ラットを試験動物として、ゼオミックを添加した飼料を13週間にわたって投与する。各グループはそれぞれ10匹の雌雄から構成されている。投与水準は0ppm,1000ppm,6250ppm,12500ppmであった。ここで医学的な変化、体重、エサの接種量等がチェックされた。解剖後各器官について生体反応を確認した。結果は、ゼオミックの無作用量( NOAEL )として1000ppmで、生物学的あるいは毒性学的には特別な変化はないと判定された。

(12) 犬亜慢性毒性試験

この試験は(11)で実施したげっ歯類のラットではなく、ヒトと類似の代謝機能を有する犬で調べるのが目的である。
ビーグル犬を試験動物として、0,10,50,250mg/kg-bw/dayの投与水準において、90日の経口投与する。全検体の器官及びその組織を組織病理学的見地から観察を行い、胃、十二指腸、空腸、回腸、盲腸、直腸、腎臓などの器官の形態的変化を観察する評価をOECD 409,"Repeated Dose 90-day Oral Toxicity Study in Non-Rodents"、 EC Directive 87/302/EEC,"90-day Repeated Oral Dose Study using Non-rodent species"、 US EPA ,"OPPTS 870.3150"90-Day Oral Toxicity in Nonrodents",1998に準じて実施した。結果は10mg/kg-bw/day及び50mg/kg-bw/dayのグループにおいてなんら形態学的変化は確認されず、無毒性量( NOAEL )は50mg/kg-bw/dayと判定された。

(13) 慢性毒性試験

この試験は被験物質を実験動物に長期間(12ヶ月以上)反復投与した際に発生する、動物の機能および形態等の変化を観察することにより、物質による何らかの毒性影響が認められる量(毒性発現量)および影響が発現しない量(無毒性量)を明らかにするのが目的である。特にここで報告する試験は試験動物の各器官および血液に至るまで細部にわたり検査した医学的にもレベルの高い試験である。
ラットとマウスを試験動物にして、各1000匹をそれぞれのグループに分け、最長のグループには一生涯に相当する2ヶ年に渡り、ゼオミックを混入した飼料を毎日経口投与した。結果は発癌性を含め、病理組織学上問題となりうる器質的変化は認められなかった。 慢性毒性試験 の無影響量( NOEL )は、0.011g/体重kg/日と判定された。この数値から計算するとヒト1日当たり許容摂取量(ADI)は、0.00011g/体重kg/日となり、既存の食品添加物と同等のレベルであった。なお我が国の食品添加物として認められている化合物のヒト1日当たり許容摂取量は、ジブチルヒドロキシトルエン0.0005g/体重kg/日、サッカリン0.0025g/体重kg/日、チアベンタゾール0.00005 g/体重kg/日である。

(14) ラット2世代交代試験

この試験は化学物質などの生殖発生毒性に関する情報を得ることが目的である。本試験は2世代に渡って被験物質を連続的に投与し、妊娠前および妊娠初期試験、胎児の器官形成期投与試験、周産期および授乳期投与試験などを実施して、総合的に生殖発生毒性を評価する。最近特に欧米では重要視される試験である。
ラット(Spraugue-Dawley種)を試験動物として、親(P)とその子供(F1)について性・群・世代ごとに各30匹を分類した。分類したグループを1つの対象群と3つの投与群に構成し、各群に飼料中のゼオミック濃度0ppm,1000ppm,6250ppm,12500ppmについて試験期間を通して毎日投与を行った。子世代(F1)を生む前に親世代(P)は少なくとも10週間以上は飼料を投与し、孫世代(F2)世代を生む前の子世代(F1)についても同様に飼料の投与を行った。親世代(P)および子世代(F1)は14日間特定のペアを組ませ、親世代(P)雌は授乳期間中である26日間において子ねずみと同居させた。これら全ての検体に対して臨床検査的に体重および飼料摂取量の記録が行われた。また生殖器、副腎、下垂体については顕微鏡観察が行われ、腎臓については毒性評価のターゲット器官とし、全P世代とF1世代で顕微鏡観察が行われた。結果はゼオミックの無影響量( NOEL )が1000ppm、無毒性量( NOAEL )が1000ppmと判定された。本投与量はゼオミック 79mg/kg/dayに相当する。

2.環境毒性試験

(1) 淡水棲緑色単細胞藻 Selenastrum に及ぼす毒性試験

この試験は代表的藻類であるセレナストラムを用いて、被験物質の水生生物に及ぼす影響を判定するのが目的である。OECDでは魚類、ミジンコ、藻類、活性汚泥の4項目を対象試験水生生物と規定している。
淡水棲緑色単細胞藻 Selenastrum を試験生物として、ゼオミック投与後の緑藻細胞数(個/mL)を毎日測定し、72時間後の細胞数及び1日の細胞増加率と生長速度での評価をOECD Test Guideline 201に準じて実施した。結果は、325μg/Lでは Selenastrum の生長は完全に抑制され、最終の Selenastrum 細胞密度54%の時のゼオミック濃度は102μg/Lであった。

(2) 淡水棲ミジンコ Daphnia magna に及ぼす急性毒性試験

この試験は代表的ミジンコであるダフニアマグナを用いて、被験物質の水生生物におよぼす影響を判定するのが目的である。
淡水棲ミジンコ Daphnia magna を試験生物として、ゼオミックをそれぞれ0, 1.02, 1.84, 3.26, 5.71, 10.2, 18.4, 32.6, 57.1, 102μg/Lで負荷させた評価をOECD Test Guideline 202 part1に準じて実施した。結果は48時間暴露後で対照を含め32.6μg/Lまでの負荷で、 Daphnia magna の25%が運動性を示し、57.1μg/L負荷で25%、102μg/Lまでの負荷で90%の非運動性を示した。このことから48時間50%効果濃度( EC 50 )は70.1μg/L、無影響濃度(NOEC)は57.1μg/Lと判定された。

(3) ニジマスに及ぼす急性毒性試験

この試験は代表的魚類であるニジマスを用いて、被験物質の水生生物におよぼす影響を判定するのが目的である。
ニジマスを試験生物として、ゼオミック投与後のニジマスを24時間ごとに生態観察する評価をOECD Test Guideline 203 魚 急性毒性試験 に準じて実施した。結果は96時間暴露後の50%致死濃度( LC 50 )が16.9mg/Lと判定された。

(4) 活性汚泥に及ぼす呼吸阻害試験

この試験は活性汚泥を用いて、被験物質の水生生物におよぼす影響を判定するのが目的である。
活性汚泥を試験生物として、予備試験では3時間にわたる活性汚泥に対するゼオミック負荷濃度を0.1, 1.0, 10, 100mg/Lとして酸素消費量を測定し、範囲を絞った本試験をOECD Test Guideline 209 魚急性毒性試験に準じて実施した。結果は3時間暴露後の50%致死濃度( LC 50 )が98mg/L、無作用濃度(NOEC)がは32mg/Lと判定された。

 







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