1.イオンピュアとは・・・

一般にガラスは、化学的耐久性に優れた材料で、網目構造を示すイオン群と修飾イオン群から構成され、網目構造が強固なため、化学的安定性の高い素材となっています。
イオンピュアは、その網目構造の強さを組成によって調整し、その網目構造中に抗菌性を有する金属イオンを取り込み、その金属イオンピュアから徐放することにより抗菌効果を発揮します。

2.抗菌メカニズム

水分が存在すると、イオンピュアは銀イオンを極く少量ずつ徐放します。銀イオンはプラスに帯電しており、このイオンがマイナスに帯電している細菌の表面に引き寄せられます。すると、細菌の表面の電気的バランスが崩れ、細胞膜が破れた細菌は死滅していきます。
さらに、銀イオンは細菌内に到達し細菌内の酵素の-SH基と反応・結合し、酵素活性を失わせます。また細菌のDNAとも反応し、その機能を失わせ繁殖力を低下させます。

3.特長

  • 使用目的に応じて、抗菌・抗カビ効果、寿命を自由に設計することが可能です。

    抗菌効果

    耐久性・耐熱性・耐変色性

    効果寿命

  • 豊富なグレードで、あらゆる樹脂に対応することが可能です。
  • 低添加率で確かな効果を発揮するので、高いコストパフォーマンスを持っています。
  • PP、PC、ABS、AS等透明樹脂に添加しても、透明感が維持できます。

    透明性

  • イオンピュア添加による樹脂特性の劣化がほとんどありません。

    樹脂特性

  • 非常に高い安全性を有します。化粧品(米国製)に使用されているのはイオンピュアだけです。

4.安全性

イオンピュアはグレード毎に種々の安全性データを取得しています。以下にその一例を示します。

  1. 急性経口毒性試験
    マウスにおいて 5000mg/kg(または2000mg/kg) を単回投与したところ、異常や死亡例は認められなかった。
  2. 皮膚一次刺激性試験
    OECD化学物質毒性試験方針(1981年)の方法で、ウサギに何ら刺激反応は認められなかった。
  3. 変異原性試験
    労働省告示第77号(昭和63年9月1日)の方法で、溶媒対照に比べ復帰変異コロニー数の増加は認められず、突然変異誘起性は陰性であった。
  4. 皮膚感作性試験
    モルモットを用いてMaximization法により試験し、皮膚感作性はないものと判定された。
  5. コロニー形成阻害試験
    「医療用具及び医療用材料の基礎的な生物学試験のガイドライン」(平成7年薬機第99号)に準拠し、試験を行った結果、50%コロニー形成阻害濃度(IC50)は0.51mg/mlであった。

上記以外にもグレードによって眼刺激性、光毒性、リピートインサルトパッチテスト等のデータを有し、加工品においても人によるパッチテスト、食品衛生法による器具または容器包装の規格試験などで良好な結果を得ています。

5.応用例

イオンピュアは多彩な用途、多様な分野に対応できます。

分野
応用例
日用品
まな板、ディスポ手袋、ボール、水切りかご、三角コーナー、包丁の柄、おたまの柄、箸、食器、トレー、保存容器、弁当箱、箸入れ、ダスター、風呂椅子、洗面器、手桶、スノコ、石鹸入れ、シャンプー立て、歯ブラシ立て、歯ブラシ、ラップフィルム、水筒、緊急用水容器、便座、ヘアブラシ、櫛
家電製品
冷蔵庫、食器洗浄機、食器乾燥機、携帯電話、成水器、アイロン、炊飯器
自動車部材
アームレスト、インパネ、シフトノブ、スイッチ類、キー、インナードアハンドル、アシストグリップ
繊維
靴下、パンスト、タイツ、インソール、水着、便座カバー、タオル、カーペット、枕
建材
壁紙、床材(Pタイル、フローリング)、マット、把手、人工大理石(キッチンカウンター、洗面化粧台、浴槽部材)
医療
医療器具、床、カーテン、文房具、白衣、マスク
食品関連
コンベアベルト、床、 トレイ
その他
レンズキーパー、レンズホルダー、体重計、化粧品、スプレー、吊輪、カード、砂場用砂







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