*1 : 800MHz〜2GHz
  *2 : 2〜60GHz
  *3 : 2.4GHz
  *4 : 11.5GHz
  *5・*6 : 5.8GHz
  *7 : 76GHz
  *8 : 22・26・38
GHz
近年の高度情報化社会において、マイクロ波帯の無線機の発達には目覚ましいものがあります。
特に携帯電話 *1 、無線LAN *2 、Bluetooth *3 、衛星放送 *4 等はすでに様々な場所で利用されています。

また、ETC(自動料金収受システム) *5 、DSRC(狭域専用通信) *6 に代表されるITS(高度情報交通システム)や、車載用ミリ波レーダー *7 、FWA(加入者系無線アクセスシステム) *8 等のように新たな周波数帯の利用も増えています。
この様に、空間を電磁波が飛び交い、病院やオフィス、飛行機や高速道路等の交通機関の電波環境が悪化する中で、電子機器の誤動作や人体への影響などの問題も増大しています。こうした不要電波(漏洩電波)を除去するため、特定の周波数に対応する電波吸収体の需要は急速に増えています。

当社では、この様な電波環境の悪化に対応すべく、長年にわたりチタン系及び鉄系の複合材料をベースにした電波吸収体の研究開発を行ってきました。「電波吸収体」TSシリーズは当社が長年蓄積してきた高度な技術を駆使して開発した、合成ゴムを保持体とした電波吸収体です。

当社ではお客様のご要望に合った製品を提供するため、これまでの豊富なデータと経験を基にお客様の要求周波数に応じた設計を行います。
 

吸收原理

電磁波吸収とは、入射された電磁波エネルギーのほとんど全てが電波吸収体内部で熱エネルギーに変換される現象です。
  電波吸収体内部を伝播する電磁波の電界及び伝播定数は、以下の式で示されます。


  ν=α+j

ν:伝播定数
α:減衰定数
β:位相定数
電磁波の吸収には伝播定数(ν)が起因しており、伝播定数が複素数の場合にのみ電磁波吸収が起こります。

電波吸収体に入射してくる電磁波(電界Ei)は表面で一部反射され、残りは透過します。透過波は金属板に達するまで指数関数的に減衰し、金属板で完全反射します。反射波は表面に達するまで同様に減衰し、表面で透過波と2次反射波となり、この過程を繰り返します。その結果、電波吸収体全体の反射波は、
  Er1+Er2+Er3+・・・=ΣErn
となります。

  電波吸収体の反射係数が大きい場合には、表面からの反射波が大きくなり、透過係数が大きい場合には金属板からの反射波が表面より透過し反射波として振る舞うことになります。
  よって、良好な電波吸収体を作成するためには、反射係数と透過係数を同時に小さくする必要があります。
ここで、伝播定数(ν)、反射係数(S11)及び透過係数(S21)は、電波吸収体の誘電率 (εr*=εr'−jεr”) 及び透磁率 (μr*=μr'−jμr”) によって決まるため、誘電率と透磁率を適切に制御することで電波吸収体の特性を設計することが可能になりました。

  また、当社の電波吸収体は新たに開発した磁性・誘電性コンポジット材料を使用することで、幅広い周波数に対応でき、保持体として合成ゴムを使用することで柔軟性を持たせた電波吸収体を開発することが出来ました。 

特征用途


  合成ゴムに、電波吸収剤を高充填することにより、優れた吸収特性を可能にしました。
  弊社の豊富なデータに基づき、お客様の要求周波数に応じた設計が可能です。
  合成ゴムを用いた複合材であるため、柔軟性・加工性に優れた製品の提供が可能です。
  従来の製品に比べ、低コストでの供給が可能です。


特性


(測定結果は一例です)
試験分類
試験項目
測定結果
1.状態試験 (測定雰囲気:25℃)
旧JISK6301 (1) 引っぱり強さ (mPa) 58
(2) 伸び (%) 50
(3) 硬さ (ポイント) 92
2.耐熱性試験 (熱老化条件:100℃×72hrギヤ-オーブン)
旧JISK6301 (1) 引っぱり強さ (mPa) +5
(2) 伸び変化率 (%) +21
(3) 硬さ (ポイント) 0
3.耐寒性試験 (脆化温度) -50
4.耐候性試験 (試験時間:200hr)
JISK6266 (1) 促進耐候性
(2) 促進耐光性
(3) 促進耐オゾン性 5%伸長
10%伸長
5.耐水性試験 (浸漬条件:70℃×72hr、蒸留水)
旧JISK6301 (1) 引っ張り強さ変化率 (%) +10
(2) 伸び変化率 (%) +167
(3) 硬さ変化 (ポイント) -2
(4) 重量変化率 (%) +5
(5) 体積変化率 (%) +6













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